過去の行為が設計図を作っている
今回は「輪廻転生」についてお話をさせていただきます。
私たちは生まれてから年を取り、やがて肉体をこの世界に置いて死んでいきます。
そのとき「アストラル体(霊体)」というエネルギー体が出て、そのエネルギーの質のところに行くんですね。
私たちの過去生からの行為が記録されたものを「カルマ」と言い、これが設計図となり、身体を作って生まれます。
ご両親の体質や気質を受け継いで、自分のカルマに魂が入って形になります。
源の存在と一体になる究極のサマディ
修行して心を浄め、身体と心を超え、全部を浄めて執着がななり、源の永遠の存在と一体になる、神と一体になる。
それを「究極のサマディ(涅槃)」と言うんですね。
真のヨガは心をストップさせる究極のサマディです。
身体のサマディは「ヴィタルカサマディ」といいます。
そして「ニルヴィタルカサマディ」が、ナッシングネスで無になるというものです。
種が”ある”と”ない”ということで、「無種子三昧」とか「種子三昧」とも言います。
そして「ヴィチャーラサマディ」が心のサマディで、「ニルヴィチャーラサマディ」が心がナッシングネスになるというものです。
「アーナンダサマディ」は喜びと一体になる。
喜びというのはエネルギーで、私たちはエネルギー体なのでそれと一体になるということです。
最終的なサマディが、死を超え、本当の自分になり、神と一体になる「アサンプラガティサマディ」です。
そういうプロセスを経てサマディになります。
私たちは宇宙の魂から分かれた存在
私たちは肉体や心ではなく、エネルギー体です。
永遠の存在と一体になることを「モクシャ(解脱)」と言うんですね。
私たちは永遠の存在・永遠の魂であり、それは宇宙の魂から分かれた存在です。
宇宙の大いなる存在を「ブラフマン」と言い、その神から分かれて送られてきたわけです。
でも送られた途上で、みんなは輪廻転生を繰り返しています。
欲望があるのでまた身体をいただいて、生まれては死んでいきます。
みんなは設計図を持ったまま死ぬので、アストラル体に記憶されていて、また生まれてくるんですね。
その苦しみから自由になるとモクシャ(解脱)になる。
それが宇宙の真理であり、そういう教えがインドに発生したんですね。
「サナタンダルマ」という永遠の不滅の存在があり、そこからいろいろな叡智が送られて、この宇宙が創造されました。
いろいろな物質が創造され、人間も生まれて心をいただき、心が進化していきました。
衣食住というところで必要なものを作り出しているんですけど、心の扱い方が分かっておらず、進化する生き方をまだしていいません。
進化するにはどうしたらいいのか?
それには「宇宙の真理を知っていく」ということなんですね。
瞑想は自然体にリセットしてくれる修行
自然はもっと与え合っています。
太陽が恵みを与えて大地に光が当たって、そこに生物が生まれています。
植物を動物が食べるという食物連鎖で、お互いに助け合い与え合っている。
人間だけがやたら作って奪い合っているんですね。
神が望んでいるもっと自然の生き方、自然法則、それを悟りへの道で分かっていきます。
瞑想が自然体にリセットしてくれて、自分の身体・心をどういうふうに使ったらいいのかが分かるという修行なんですね。
良いエネルギーを浴びながら、源の存在を実感して体感して、そのものになっていく人が多く増えてくると、世の中が変わって、意識が変わっていきます。
今はそういう人がいないので、悟りの人間を多く作っていくことをヨグマタがやっています。
輪廻転生していくことで進化するのですが、同時にカルマがいっぱいあり、破壊的なエネルギーも強くなったりするので、もっと愛と平和をこの宇宙に呼び戻してバランスを取っていくことが大切です。
「目覚めた人」を作っていかないといけないんですね。
ヒマラヤの恩恵は輪廻転生から自由になっていく
死んでからもアストラル体が全部記憶しているので、否定的なエネルギーだったりすると重い世界にいくんですね。
類は友を呼ぶので、同じようなエネルギーのところにいって、そこで苦しみます。
もっと軽くなって、生きているうちに空になっていくと、天国の方に導かれていきます。
ヒマラヤの教えでは「シッダー・ローカ」という悟った聖者がいる世界があったり、 いろいろなレベルの世界があるんですね。
みなさんがさらに調和が取れて、平和な人になっていく修行をして、輪廻転生をさらに生きていくうえで進化していくように使っていきましょう。
コントロールされているところから解脱して、そこから外れて自由な人になり、愛の人・平和な人になっていく。
ヒマラヤの恩恵は輪廻転生から自由になっていく修行をして、悟りの人になっていくという実践の哲学なんですね。
無限のパワーと無限の愛は枯渇しない
私はいつも瞑想状態、サマディ状態でいて、「無限のパワー」と「無限の愛」と一体になっているので、枯渇しないで生きていけます。
でも肉体のレベルが限界に達したら卒業していかなくてはなりません。
いまはみなさんに与え続けていますが、皆さんの中からも与えられる人を増やして、バトンタッチをしていこうと思っています。
人間の本質は愛をシェアしていくこと
愛は見返りを期待しないで使えば使うほど大きくなっていきます。
ストレスが愛によってどんどん溶けて幸せになっていくんですね。
みんなは愛を出すと損すると思うけど、無限のところにつながっているので減りません。
使えば使うほど増えるんですね。
その代わりしっかり瞑想をして、時々合宿へ出たりしていただくといいと思います。
いろいろなカルマの人がいるので、愛を広めていくことがスッとできる人もいます。
でもヒマラヤ秘教で修行していくとそうなっていきます。
もちろんみんなは物欲もあるので、もっと良い世界、素晴らしい便利なものを作る。
そしてその一部をみんなの魂が浄まるような運動を広めていくことに捧げてください。
自分の物欲で得た繁栄をそちらに捧げていくとバランスが取れるんですね。
自分の幸せのためだけにそういうことを使うんじゃなくて、みんなの幸せのためにシェアしていく使い方をしていく。
そうするとその方も愛・叡智が出て、現実の社会の中で成功しながら、両方やっていくことが可能だと思います。

執筆者:ヨグマタ相川圭子
10代の頃からヨガや瞑想、健康法に興味を持ち実践。単⾝ヒマラヤに渡り、悟りへの道である本格的なヨガの修⾏を⾏い、ヨガ・瞑想の究極のステージ「サマディ」に到達する。 過去3回にわたり、国連でスピーチ・瞑想指導を行う。日本でも講演会、各種研修を開催。著書は累計100万部を突破し、作家としても活躍している。