エゴは悪いものなのか?
今回は「エゴに支配されない生き方」についてお話をさせていただきます。
人間にはエゴというものがあります。
エゴは悪いものではないんですけれども、自分を守るというか、何か危険が迫ったら緊張して、怒りを出して、そのエネルギーで攻撃したり、あるいは逃げたりする。
自己防衛する力を、神様が作ってくださったわけです。
しかし、「自分自分」と強く思っているので、守りに入ってしまって、そうでない時も守りに入って人を疑ったり怒りを出したりします。
もっと人を信頼して愛を出していくと良いのですが、全ての相手を敵に思ったり、常に比較をして優越感を感じたり、あるいは自分が劣っていると思うと、すごく惨めになったりと、心が揺れてしまうんですね。
人はエゴと一体になっている
必要に応じて、自分が力を出していくというのが必要です。
しかし、心を使ってずっと生きてきたので自分は心だと思っていて、その心と一体になっています。
心で判断をして比較をするので、自分が何か失うんじゃないかというところで恐れるわけですね。
ですから、心に繋がるのではなく本当の自分に繋がるという悟りへの道をガイドしているんです。
本当の自分に繋がり、実際にそれになっていく。
皆さんは心で色々なものを見て、色々なものを見たり味わったり聞いたりすることで、外側のことを判断します。
ただあるがまま美しいと思えばいいんですけれども、「あ、自分より美しいのか」ということで、比較する心になったりします。
すると恐れを感じたり、「もう愛されないんじゃないか」とか、そんな気持ちになったり。
自分の過去の体験、何か嫌な思いをしたりしたことがあったら、そこにリンクしてしまうので同時に恐れが出るわけですね。
瞑想でエゴを溶かして超えていく
ですから、そういうエゴを外していく。
サンスクリット語でエゴのことを「アンカーラ」といいます。
もう最後のところに自分という砦があるんですね。
それを外して、本当の自分になるということで、エゴを超える。
エゴが外れて本当の自分になることを、エゴがサレンダー(ゆだねる、明け渡す)するって言うんですけれども。
本当の自分というのは完全であり、静寂であり、愛に満ちて知恵に満ちています。
不滅の存在が、そこにドンと安定してあるわけですね。
だから心が揺れないのです。
心っていうのは常に揺れているエネルギーなんですね。
本当の自分との絆を深めるのがヒマラヤシッダー瞑想です。
ヒマラヤシッダー瞑想がエゴを溶かしてくださるんですね。
エゴが溶けて、もっと愛が増えて、平和な心、愛の心、智慧の心で見ることができて、透明・純粋な心で見ることができるので、エゴを超えることができるのです。
エゴは影のように離れず、あなたを支配している
心というのは常にリアクションをしていて、今までずっと心を使って生きてきたので、もうなかなか離れないわけです。
影というのはずっと後からくっついてくるでしょう。
そのようにくっついているのが、エゴなんですね。
しつこく磁石のようにくっついてきて、「いや、違う、いや、違う。お前そんなんじゃダメだ。もっと頑張れ」とか「何やってんだ」と、その人をコントロールします。
いい意味で発破をかけてくれるなら良いのですが、エゴがあなたを乗っ取って、あなたを支配してしまう。
エゴと離れる、エゴを手放すという修行をしていかなきゃならないんですね。
エゴってしつこいですから、なかなか減らないんですけどね。
エゴとのつながりから離れる「道場での合宿」
私の道場での合宿では、24時間神聖で純粋なエネルギーに浸っていただくことで、エゴと自分の心の繋がりが薄くなって、完全に自由な人になることができるんですね。
平和で愛に満ちて何も縛られなくて、自分が愛を持ってしっかりと色々なことをやっていく集中力も身につきます。
エゴがあると、感情、恐れ、ストレスやあなたの価値観がくっついていて、それが色々掻き回してしまうので、エネルギーがそれによって消耗して疲れてしまいます。
何かを決定しようと思っても迷いの心がでます。
相手への疑いが出たり、自分を過小評価したり。
「こんなことできないんじゃないか」とか「無駄だ」とかね、色々な自分の過去の体験からの価値観に翻弄されてしまいます。
自分の記憶した自分というのは、失敗した自分であったり、恐れている自分であったり、そういうものしか感じられないというか、そこにはまっちゃうというか、それと一体になっているんですね。
だから、そこと一体になっているのを外していく、その執着を外していくことが必要です。
エゴを超えると平和と愛と感謝になる
本来の自分というものはすごく純粋で、愛に満ちて知恵に満ちて、無限のパワーがあるんですね。
エゴを超えると、ダイレクトに自分の魂のレベルからの平和とか愛を相手に伝えることができます。
相手もそうした純粋な愛でリアクションするので、すごく調和が取れて、一緒にいい仕事ができたり、素直な感じで調和して、良いエネルギーが一体になって、平和になって喜びになって、お互いに感謝し合うことができます。
エゴは油断するとすぐ出てきてしまいます。
ですから意識を覚醒させて見つめるとか、あるいは高次元の存在に繋がって、祝福をいただきながら、一歩一歩進んでいく。
するとエゴに翻弄されない、自分の価値観や自分の思い込み、執着に欲望に翻弄されない人になって、もっと相手の立場を考えて全体が見れる人になる。
狭い心でなく、広い、無限の叡智からの心で見ることができるんですね。
〜ヨグマタ相川圭子 公式Youtube(2025.9.13放送分)より

執筆者:ヨグマタ相川圭子
10代の頃からヨガや瞑想、健康法に興味を持ち実践。単⾝ヒマラヤに渡り、悟りへの道である本格的なヨガの修⾏を⾏い、ヨガ・瞑想の究極のステージ「サマディ」に到達する。 過去3回にわたり、国連でスピーチ・瞑想指導を行う。日本でも講演会、各種研修を開催。著書は累計100万部を突破し、作家としても活躍している。