心には癖がある
今日は「今に生きる」についてお話をさせていただきます。
私は未亡人の家庭に育ったので母親が子どものことを心配して「ああだこうだ、嫁に行かない」とか心配するのが親の仕事なのかと思って諦めてました。
心配をするとあれもこれもと癖になって、どんどん心配が増幅するように、心というのは「癖」なんですよ。
いろいろな癖があって、それを繰り返している騒々しい心があるんですね。
例えば「怒る癖」や「誠実ではない癖」であたったり、「楽しいことだけをやりたい癖」もあるかもしれません。
そんなふうにエネルギーが散らかっている。
どうしたら心を平和にさせて充電させて楽になるのか。
それは「今に生きる」ことなんですね。
心の連鎖と仕組み
心というのは原因があって結果があって、数珠のようにつながっているんです。
だから、次から次へと連想していろいろなことを考えている。
また、心が見えないので、自分自身が考えているのが分からないんです。
仕事をしているときは、心がそれに一生懸命になっているので悩んでいないように感じるんですが、逆に暇なときはいろいろと思いが浮かんでくるんですね。
それで心の働きが分かると思うんです。
自分の心がどう働いているのか分かっていない人が多いと思います。
何でもかんでも否定したり、やたら苦しんだり、悲しんだりと、同じことを繰り返している。
今にいる〜瞑想の究極状態〜
「今にいる」というのは瞑想の究極の状態になることです。
深く瞑想をして心が浮かんでは消えて潜在意識が浄まって、何の思考も浮かばない、一点の曇りもない青い空のような状態が「今にいる」。
思考が浮かぶときでも、「今にいる」というその瞬間は思考がないんですよ。
過去に行って「昨日はどうだったか?」と思い出すと昨日のことを思い出せる。
「5歳の頃どうだったかな?」とそこにチャンネルを合わせると「幼稚園の頃だったなぁ」と思い出すことができるんです。
記憶がどこかにあって、その記憶を紐解いてそこにスイッチが入るとそのことを思い出すことができるし、常にスイッチが入りっぱなし状態で、いろいろなことを考えて何かを見るとスイッチが入る。
それを見たら「あれが欲しい」とか「あれはどういうことだったか?」とかいろいろな思いや物語が展開していくんですね。
いつも考えている人がそれをコントロールできないとそれに翻弄される。
だから「今にいる」。
それは「身体」が今にいて、「心」が今にいる。
その修行をしていくのが「ヒマラヤシッダー瞑想」であり、そういう秘法をいただいて「今にいる」ということを起こしていくんですね。
ヒマラヤシッダー瞑想でバランスを整える
「ヒマラヤシッダー瞑想」は、まず私が伝授して右のエネルギーと左のエネルギーのバランスを取って純粋なエネルギーを伝授して、調和とバランスを図ってそれを超えるエネルギーを差し上げているんです。
そうすると今にいることができるんです。
例えば「合掌する」というのは今にいることができる。
また、「あぐらをかく」というのがあり、少し高度になると「結跏趺坐(けっかふざ)」と言って足を組むんですが、左右の膝を曲げて左右が対象になる。
そうするとエネルギーが右に偏ったり左に偏ったりしないで対称になって、背骨を真っ直ぐにして座って、今にいることができる。
あるいは呼吸法で、「呼吸」の右のエネルギーと左のエネルギーを整えて今にいる。
寝ているときも呼吸を自然にしていますが、それは自律神経によってしっかり呼吸がなされて生かされているんですね。
ヒマラヤ聖者は意識的に「呼吸」を操って、深いところにアクセスしている。
五つのエネルギー体で生かされている
私たちはこの「身体と心と魂」でできていて、いろいろな体があります。
「土のエネルギー」でできている、そういう層がある。
水分が多い体があり、「水のエネルギー」でできている。
また、体温が36℃もありますから「火のエネルギー」によって、食べ物を燃やしてエネルギーを維持して、脂肪・タンパク質・アミノ酸に変換するなど、いろいろ変化して化学作用が促進されているんですね。
その他に「風のエネルギー」の身体と「空のエネルギー」の身体がある。
それらが混在して動いている。
そういうのが静寂になるには呼吸を通して「呼吸の静けさ」に精神を統一していくことによって、全体が静かになり、心から離れて「今にいる」ことができるんですね。
マントラと感謝による心の浄化
「心」には記憶・感情・思考があり、そういうものが私たちの脳にあっていろいろな働きをしている。
いろいろな波動があって、それが過去にいったり未来にいったり忙しいわけです。
だから呼吸を通してそれをコントロールする。
あるいは「マントラ」という聖なる音の精妙な波動を使って、そこにチャンネルを合わせると静寂を全体に広げていくことで「今にいられる」ようになっていきます。
怒ったり、悔しがったり、「ネガティブな心」を持っていると、そういうものに引きずられて常に否定的にものを考えたりして心が働いてしまうんですね。
そういうものを鎮めるために「学びをいただいているんだな」と思って。
誰かに対して怒っていることも「ありがとうございます」、「あなたに学びをいただきました感謝します」みたいな気持ちで感謝をしていくと、心が平和になって、今にいられるようになると思うんですね。
ぜひ瞑想を習って、内側を整えて、心のいろいろな働きを鎮め、執着を取り除いていただきたい。
そして、青い空のように心の中に空隙を作ると、心に振り回されないで今にいることができるようになっていくと思います。
〜ヨグマタ相川圭子 公式Youtube(2025.9.6放送分)より

執筆者:ヨグマタ相川圭子
10代の頃からヨガや瞑想、健康法に興味を持ち実践。単⾝ヒマラヤに渡り、悟りへの道である本格的なヨガの修⾏を⾏い、ヨガ・瞑想の究極のステージ「サマディ」に到達する。 過去3回にわたり、国連でスピーチ・瞑想指導を行う。日本でも講演会、各種研修を開催。著書は累計100万部を突破し、作家としても活躍している。