“思ったこと”も相手に影響を与えている
今回は「言葉」についてお話をさせていただきます。
言葉も結果を生むので、それを聞いた人が心が幸せになったり、ジェラシーが湧いたり怒りが湧いたりします。
だから「愛語」ということをみなさんにお伝えしているんですね。
行為は「カルマ」といって、それに気づいていくのがヒマラヤ秘教の修行です。
心の思いが言葉になってエネルギーとして発信して相手に伝わるので、「身体の行為」だけでなく「心の行為」も相手に影響を与えます。
そして、それがまた結果を生んで返ってきて、自分にもまた影響を与えているんですね。
愛から言葉を発すると命が輝いていく
私たちの思いが言葉になって、それがいろいろな同じ波動のものを引き寄せて現象が起きています。
何かきつい言葉を言ったら相手の怒りが発生して、そこから人間関係が悪くなり、ストレスを受けて何かがうまくいかなくなることがあります。
言葉には自分の持っているものが表れます。
本音は違うのに、演技をして表面的に優しい言葉を出したり、思いやりの言葉を出したりということではないんですね。
ヒマラヤシッダー瞑想をしていくと、心の深いところから平和で愛ある言葉が出るように変わっていきます。
自然でトゲがなかったり、優しさが入っていたり、相手の立場を理解して、その人の命が輝くような言葉になります。
何か注意をしなければいけないときもあると思いますけど、その人が本当に成長してほしいという願いで、愛を持って注意をするとうまくいきます。
本人が気づかないと変わらないんですね。
闇雲に注意されても反発心が出るかもしれないし、悪い人間関係になるかもしれないので、そういう言葉はすごく大切だと思います。
「自分の本質」というのは言葉を超えた存在で、すごく平和で愛に満ちて理解力もあります。
あなたが修行して体験していくことで、そのエネルギーをいただけるようになって、自ずとどういう言葉を発したらいいか、自然に相手の命が輝くような、あるいはあまりダメージを与えないような優しさを伝えるとか、相手が幸せになる言葉を直感で選んで話すことができます。
「空」のエネルギーが増えると言葉が良い波動になる
自分自身もそういう言葉を使うことでさらに磨かれていき、世の中が平和になっていきます、
この身体と心を磨いて「カルマ」を浄化していくと、すごく純粋になっていくんです。
私たちは「土」「水」「火」「風」「空」のエネルギーでできていますが、できるだけ「空」のエネルギーを増やしていく。
「空」が大きくなると軽くなるんですね。
軽やかになって喜びに満ちている、そういう波動が言葉についてきます。
相手への思いやりの言葉とかが自然についてきます。
言葉も純粋になって、いろいろな言い訳の言葉とか、「怒り」や「心配」の言葉とか、ネガティブな言葉が浄化されて軽くなります。
人を引きずりおろすような言葉じゃなくて、理解や愛が備わって、人の意識が高まるような、そういう言葉を発することができると思います。
修行をすると自然にそういうふうになってきます。
まずは感謝の言葉から
最初は気づきを持って「ありがとうございます」と感謝の言葉を言っていくといいと思います。
嫌なことを言われても「ありがとうございます」みたいにね。
そういう言葉を愛を持って言っていく。
信頼や肯定的な言葉、喜びの言葉とか、平和な気持ちでやっていくと、物事がスムーズにいって、ストレスもなく素晴らしい人生を築き上げていくことができます。
自然に良い言葉が出るし、悪い言葉を聞いたとしても、あまりそういうものを引きずらないように、感謝を持って受け止めて。
自分に気づきを与えてくれて「ありがとうございます」と言って、自分の何か否定的なものが浄化される機会で全てが学びになっていると思います。
言葉で人生が変わる
私が小さい頃、「心頭滅却すれば火もまた涼し」という言葉を聞いたことがあります。
心が「熱い」と言うと熱いわけですが、「心頭」を空っぽにして「思い」を滅却すれば涼しい。
これは「自分の意識を変えたら状況も変わる」ということを言っています。
「辛い」とか「嫌だ」とか、そういうのを変えて全て感謝して喜びの心になって生きていくと、自分でこの人生をクリエイティブに構築していくことができます。
でもなかなか聞いたからって変わりません。
私は内側を変える秘法を伝授して、言葉も良い言葉が出る人に変わりますし、愛ある言葉が出る人に変わるし、使わないときは心を超えて言葉も使わないで沈黙する。
そういうことで私たちが変わって素晴らしい人生を歩んでいくことができる。
仏教の言葉ですけど、私は小さいときにそういう言葉に出会い、そういう言葉の影響があると思います。
ヒマラヤシッダー瞑想で愛が目覚め、言葉が変わる
自分の本質は愛なので、ヒマラヤシッダー瞑想でそれを目覚めさせていくことができます。
自分も相手も傷つけないで、平和で愛ある言葉になりますし、自然にそれが心地良くなります。
今までは怒りがあったら最初に怒っていたのが、全部そういうものも吐き出すと、深い愛が目覚めて出てきます。
最初にいろいろと溜め込んでいたものを全部捨てるというか、怒って捨てるというのもありますけど、そこを切り離して、みんなに優しくするとか、善行をするとか、実践をして学んでいきます。
ただ頭で考えただけであったり、人から借りた知識でやっても身につかないんですね。
自分が「そうなんだ」と気づいて、恨んでいたり怒っていたりしたものを手放して、相手を許したり感謝したり、叱られて感謝する。
そういうことで良いエネルギーが出て、愛が出て、生理的にも変わりますし、心理的にも変わっていきます。
源の力が出て、どんどん良いエネルギーを引き寄せる人になって、良い現象が起きて幸せになるんですね。
瞑想合宿でマインドを超えていく
瞑想を習慣にしていくと、マインドから切り離してそこにつながらないようになってきますので、世界は良くなっていくと思います。
でも「無くて七癖」というように、長年の癖をみんなは持っています。
それも合宿に来ると変わって、「愛の人」になっていきます。
最初は「愛」と言うと照れちゃったりしますが、セルフィッシュな愛じゃないですから。
宇宙的な愛、許す愛、そういう思いやりのある言葉を発する。
でも自分が満ちていないと言葉にトゲがあるかもしれません。
ダメな自分を許したり、あるがままの自分を受け入れて、最初に「ありがとう」の言葉が出ない自分を許したり、すぐには変わらないかもしれません。
相手の良いところを見つけて感謝を述べていく。
悪いところばかり思うんじゃなくて、全体をもう少し引いて俯瞰して見る。
自分の湧き上がる心を流して、捨てて、愛を選択する。
瞑想の秘法をいただいてそことつながると、巻き込まれない人になってコントロールできます。
自分のいろいろな思い込みや価値観にみんなは振り回されています。
そういうものを薄くしていくと「まぁいいか」みたいになってきます。
自然にほぐれてゆとりができて空になってくると、「怒り」や「否定的な思い」につながなくなって優しい言葉が自然に出てくると思います。
相手が元気になるような感謝の言葉を述べていくといいですね。

執筆者:ヨグマタ相川圭子
10代の頃からヨガや瞑想、健康法に興味を持ち実践。単⾝ヒマラヤに渡り、悟りへの道である本格的なヨガの修⾏を⾏い、ヨガ・瞑想の究極のステージ「サマディ」に到達する。
過去3回にわたり、国連でスピーチ・瞑想指導を行う。日本でも講演会、各種研修を開催。著書は累計100万部を突破し、作家としても活躍している。